北薩(薩摩川内・さつま町)地区-私家版 九州温泉道ナビ

温泉道№122 川内高城温泉 町営共同湯 ★★★

温泉ガイド  →[高城温泉よか湯協議会]

 梅屋前、竹屋前とつづくバス停が好ましい、忘れ去られつつある湯治場。軒を連ねた小さな湯治旅館、土産物屋・・・。その一角を占める元湯は、古くからある共同湯。透明でちょっと熱いなめらかな湯が満たされています。見上げると、ちょうど隣の双葉屋の浴室があります。
 数年前に訪問したときは、共同湯の入口にお店があり、常連客が座り込む小さな座布団台があって、そこに腰掛けて牛乳を飲みながら雑談に加わったハズなんですが、その思い出の風景はすでになく、そこは無人の薄暗い空間に。自炊宿だったとなりの双葉屋さんや梅屋さんも宿泊も止め、立ち寄り湯専業になってました。温泉街の入口に位置していた唯一のホテルも、諸般の事情により廃業。これで宿泊客の姿が激減し、夜の人気(ひとけ)がなくなったといいます。
 しかし淋しくなる一方というわけではなく、新しいお宿もでてきています。そのうちの1軒、山桜桃は朝6時から立ち寄り湯を受付るなど、すごく意欲的。最近流行のサウナ用(サウナ自体の営業は昼から)があるのですが、水風呂も温泉水を冷やしたものを使っているという拘りよう。お風呂も、酸化の影響を受けやすい高城温泉の湯質にあわせた狭い浴槽がしつらえられており、つねに新しいお湯がかけ流されて、トロトロをいちばん感じることができました。
 なお、山桜桃では「よか湯手形」を販売中。対象施設は、竹屋、岩風呂、梅屋、双葉屋、しもぞの、山桜桃の6箇所で、この中からから選んだ3湯に入れます。ただし、タオルがつくものの、ほとんどが250円(岩風呂は400円)で入れるのに、1200円もするのでオトクになるわけではありません(むしろ高い)。ここは、高城温泉の入湯記念と割り切って買ってみましょう。
〔2024.03更新〕

交通案内   →グーグルマップ

【JR川内駅】から ※なお下記バスは【肥薩おれんじ鉄道 上川内駅】の前も経由する。
○〔川内駅〕→薩摩川内市コミュニティバス (南国交通運行)北部循環線 湯田・西方循環線乗車 〔梅屋前〕下車 すぐ
39分 150円 東回り(高城麓経由)
57分 150円 西回り(西方駅経由)
  ◆  ◆  ◆
【肥薩おれんじ鉄道 薩摩高城駅】から
○〔薩摩高城駅前〕→薩摩川内市コミュニティバス (南国交通運行)北部循環線 湯田・西方循環線乗車 〔梅屋前〕下車 すぐ
12分 150円 西回り

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温泉道№125 市比野温泉 みどり屋 ★★★

温泉ガイド  →[薩摩川内市観光物産協会]

 北薩内陸部の温泉地は、どこかしら淋しげな雰囲気が漂っているように感じます。市比野温泉も3つの共同湯と多数の立ち寄り湯を擁しているにもかかわらず、古くからある温泉地としては知名度は今ひとつのような・・・。
 みどり屋は、川に面した3階建ての木造建築。温泉道に指定された当時のご当主は、九州温泉道に選ばれたことをたいそう誇りに思っておられ、「JR九州八十八湯めぐり」という木看板を独自につくって玄関に掲げるほどでした。
 現在は、宿のご当主は女性に交代、この方は「おもてなし」に重きを置いておられるようで、九州温泉道公式にも書かれているように入浴に当たっては事前の連絡が必須になりました。万全の体制で浴客を迎えたいということのようで、当日の連絡では入浴をお断りされる場合もあるようです。・・・お風呂に入れていただけるのが、温泉ファンにとっては「最大のおもてなし」なんですけどね。
 さて、私の市比野温泉お気に入りは、川に面した自炊宿「丸山温泉」。最近、自炊宿泊棟が新しく建て変わってしまったのですが、逆に言えば自炊文化が生きているということでもあるわけで、これは嬉しく思わなければなりませんよね。
 また、以前はジモ専のような扱いだった公衆浴場「昭和湯」もオススメ。こちらは湯船に水道の蛇口がついているので、加水できるのがポイント。えっ?なぜそれがポイントかって? 市比野温泉は、掛け流されると冬場でもちょっと熱いんですよぉ。
〔2024.03更新〕

交通案内   →グーグルマップ

【JR川内駅】から
(A)○〔川内駅〕→鹿児島交通 [40][41]入来鉄道記念館前・薩摩中前行き 乗車 〔市比野〕下車 徒歩4分
29分 550円 (40系統)
37分 550円 (41系統)
(B)○〔川内駅前〕→南国交通 鹿児島空港行き 乗車 〔市比野温泉入口〕下車 徒歩12分
18分 750円 ※川内市内はクローズドドアですが、市比野温泉入口から先は乗降可です
(C)○〔川内駅〕→薩摩川内市コミュニティバス (南国交通運行)市内横断シャトルバス 外輪山北口(藺牟田池)行き 乗車 〔遊湯館〕下車 徒歩13分
46分 150円

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温泉道№233 入来温泉 諏訪温泉 ★★★ 

温泉ガイド  →公式[諏訪温泉]

 内陸部に位置する、忘れ去れた佇まいの入来温泉。
 共同湯「網代(あぜろ)湯」「柴垣湯」は、再開発による区画整理で惜しまれながらも廃業。しかし2015年にオープンした湯之山館はなかなかの施設のようです。網代湯と柴垣湯の2つの源泉がそれぞれに掛け流された湯船、カランではなく湯樋に溜めて湯桶で汲み出す「入来スタイル」を継承、そして新たに別府ひょうたん温泉さん考案の湯雨竹を導入してパワーアップしました。
 さて、ここのメイン押しは入来温泉の共同湯から徒歩20分ほどでたどりつく諏訪温泉。濃厚な赤褐色の湯が満たされています。男女の仕切りをぶち抜いて拡張され(女性用は別に新築)熱湯とぬる湯が別々に用意されているので、鹿児島スタンダードの激熱湯に耐えられない人にはオススメ。ちょっと前まで自炊棟もあったんですが、改修されて一般客室にされちゃったのは残念ですが・・・。
 「さて、またまた出ました~」ではないですが、『ここも入っとこ♨』でご紹介していた当湯、2024年に九州温泉道指定施設に昇格(?)しました。おおざっぱな数え方で、ご紹介していたお湯で昇格したのは14ヶ箇所目。といっても、私は推薦するルートを持っているわけではありませんし、(以前1回だけ公募されたことがありそのときに応募したのは採用された)、「いい湯」はみなさんが「いい湯だ」って言っているので、私も尻馬に乗ってご紹介してきただけ。でも「いいな」って思っているところが選ばれるとやっぱり嬉しいですね。みなさんも次の「指定施設」を探りに、スタンプ集印だけじゃなくていろんなお湯に出かけましょう!
〔2024.04更新〕

交通案内   →グーグルマップ

【JR川内駅】から
(A)○〔川内駅〕→鹿児島交通 [40][41]入来鉄道記念館前・薩摩中前行き 乗車 〔清修館高校前〕下車 徒歩17分
46分 700円 (40系統)
54分 700円 (41系統)
(B)○〔川内駅前〕→南国交通 鹿児島空港行き 乗車 〔入来中学校前〕下車 徒歩20分
23分 800円 ※川内市内はクローズドドアですが、入来中学校前は乗降とも可です
(C)○〔川内駅〕→薩摩川内市コミュニティバス (南国交通運行)市内横断シャトルバス 外輪山北口(藺牟田池)行き 乗車 〔入来支所前〕下車 徒歩20分
55分 150円
  ◆  ◆  ◆
【JR鹿児島中央駅】から
○〔鹿児島中央駅〕→JR九州バス 宮之城駅行き 乗車 〔入来麓〕下車 徒歩15分
63~69分 1010円

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温泉道№234  宮之城温泉 さがら温泉  

温泉ガイド  →さつま町観光特産品協会

 北薩に点在する無色透明なお湯たちの中から、あらたに宮之城温泉のお湯が2024年新規指定。九州の温泉めぐりの指針としてすっかり確立しちゃった、「知られざる地元の名泉」でも取り上げられているお湯のひとつです。
 当サイトの湯守は、まだ未浴の一湯です。無色透明なお湯が点在している北薩、立ち寄るのは立ち寄るんですが、数湯めぐったあとはすぐに霧島とか妙見とか色濃い湯系にすすんじゃうので。告白するとさつま町あたりは入浴経験が手薄です。
 食堂に併設されているお湯とのこと。こういう特徴をもつ湯は訪問しなくちゃね。個人的には「宮之城温泉」という名称は、宮之城市街地に点在する湯と区別がつかないので、古名の「湯田温泉」でよびたいところです。小規模な温泉地で、認知度を上げるために広域地名に改名してかえってどこにあるかわからなくなってる温泉って時々あるけど、ここもそう。地名に「湯」の一字が入っていると古くから温泉が湧いている地であることが窺えるので、堂々と「湯田温泉」を名乗ってほしいなぁ。
〔2024.04更新〕

交通案内   →グーグルマップ

□さつま町のバス総合案内□
 鹿児島交通、南国交通、JR九州バスの3社が入り乱れて路線網を有しているこの地区は、バスでの訪問が便利なのか不便なのかよくわからない場所です。とおの昔に廃止になった国鉄宮之城線宮之城駅の位置が、バスターミナル的場所になっているのですが、各社のバス停名が違う上に、時刻表サイトによっても記載が入り乱れているため、カオス状態。
 南国交通〔鉄道記念館前(宮之城)〕、鹿児島交通〔宮之城鉄道記念館前〕、JR九州バス〔宮之城駅〕、さつま町乗合タクシー〔宮之城鉄道記念館〕が同一の場所です。注意すべきは、南国交通〔宮之城〕、鹿児島交通〔宮之城車庫〕で、まったく違う別の場所となります。
 路線網も概説しておくと、旧宮之城線川内~宮之城の並行路線が鹿児島交通、旧宮之城線宮之城~大口~栗野を代替しているのが南国交通、名に反して旧国鉄線と無関係に宮之城と鹿児島中央駅を結ぶJR九州バス、それに川内や水俣と鹿児島空港を結ぶ空港連絡バス(南国バス)が加わります。あちらこちらから来れそうで、それぞれ本数が少ない(休日運休も多い)ので乗りにくいというむずかしい場所です。
【JR川内駅】から
(a)○〔川内駅〕→鹿児島交通 [40][41]入来鉄道記念館前・薩摩中前行き 乗車 〔入来鉄道記念館前〕下車
[40]樋脇鉄道記念館前経由 51分 700円 
[41]市比野経由 59分 700円 
  ↓ ↓ 乗り換え ↓ ↓
○〔入来鉄道記念館前〕→鹿児島交通 宮之城温泉・湯田車庫行き 乗車 〔宮之城温泉〕下車 徒歩2分
37分 690円 
(B)○〔川内駅〕→鹿児島交通 [30][31]宮之城車庫行き 乗車 〔宮之城鉄道記念館前〕下車
54分 870円 
  ↓ ↓ 乗り換え ↓ ↓
○〔宮之城鉄道記念館前〕→鹿児島交通 宮之城温泉・湯田車庫行き 乗車 〔宮之城温泉〕下車 徒歩2分
10分 290円 
  ◆  ◆  ◆
【JR栗野駅】から
(a)○〔栗野駅前〕→南国交通 大口・大口高校行き 乗車 〔大口〕下車
46分 600円 
  ↓ ↓ 乗り換え ↓ ↓
○〔大口〕→南国交通 宮之城行き 乗車 〔宮之城温泉〕下車 徒歩2分
47分 800円 
(b)○〔栗野三文字〕→南国交通 水俣駅前行き 乗車 〔大口〕下車
43分 600円 ※〔栗野駅前〕から〔栗野三文字〕まで徒歩8分
  ↓ ↓ 乗り換え ↓ ↓
○〔大口〕→南国交通 宮之城行き 乗車 〔宮之城温泉〕下車 徒歩2分
47分 800円 
  ◆  ◆  ◆
【宮之城鉄道記念館】から
(A)○〔鉄道記念館前(宮之城)〕→南国交通 大口・大口高校・神子口行き 乗車 〔宮之城温泉〕下車 徒歩2分
13分 240円 
(B)○〔宮之城鉄道記念館前〕→鹿児島交通 宮之城温泉・湯田車庫行き 乗車 〔宮之城温泉〕下車 徒歩2分
9分 290円 
  ◆  ◆  ◆
【JR出水駅】から【宮之城鉄道記念館】まで
○〔出水駅〕→南国交通 鹿児島空港行き 乗車 〔鉄道記念館前(宮之城)〕下車
37分 1100円 
  ◆  ◆  ◆
【JR鹿児島中央駅】から【宮之城鉄道記念館】まで
○〔鹿児島中央駅〕→JR九州バス 宮之城駅行き 乗車 〔宮之城駅〕下車
1時間32分~1時間41分 1350円 

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ここも入っとこ♨ 紫尾温泉 紫尾区大衆浴場 ☆☆☆

温泉ガイド  →[紫尾温泉組合]

※九州温泉道指定施設ではありません
 神社の敷地に位置しているため神の湯(上の湯)と称され、最近改築された建物ながら社殿建築を模した屋根はなかなか見事なもの。湯の中にも黒い湯の花がハラハラと舞っており、浴室の窓からホンモノの神社の社殿が見えたりと、入浴中も神々しい雰囲気になります。泉質のため、床がツルツルに滑りますからコケないように。また、毎年10月過ぎに柿の実が入浴・・・じゃなかった渋抜きのために漬け込まれる温泉枡も完備。ちなみにこの柿は「あおし柿」という名前になるそうで、現地で売ってます。ぜひ秋に訪れて、柿も買って帰りましょ。
 なお、以前ご紹介していました美富食堂(食堂は廃業しているのですが温泉は営業を続けていた)は、2018年に廃業しています。かつて九州温泉道原指定施設だった「しび荘」もコロナ禍を機立ち寄り休止中としてるので、立ち寄り湯ができるのは「くすのき」「ちどり荘」ぐらいのようですね。
〔2024.03更新〕

交通案内   →グーグルマップ

※宮之城までのバスは、諏訪温泉の記載をご覧下さい。 【宮之城鉄道記念館(旧宮之城駅)】から
〔宮之城鉄道記念館〕→さつま町乗合タクシー (神園サービス運行)柊野・紫尾エリア 乗車 〔紫尾中〕下車 徒歩すぐ
30分 200円 月~金運行 ※乗車日の前日までに電話予約が必要

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温泉道№142 湯之元温泉 田之湯 ★★★

温泉ガイド  →[日置市役所]

 肥薩おれんじ鉄道・鹿児島本線沿いに連なる、地味ながらも良泉といえる温泉たちの最南端に位置する湯之元温泉。公衆浴場が家族湯も含め8軒、日帰り入浴も受け付ける湯宿が6軒。小さな町並みのどこに温泉が隠れているか散策するのが楽しい。代表格は、元湯・打込湯と2つの温泉が楽しめるその名もズバリ「湯之元温泉株式会社」で、山の斜面に取り付けられた温泉マークの看板もほほえましい。
 一方、田之湯は二番手ともいえる存在で、「日本朝風呂党本部」を兼ねて(?)おり、5時半に営業開始。なお、朝風呂党の方々は激アツ党員も兼ねておられるようで、ともかく熱い。朝一にこんなに熱い風呂に入って健康が保てるのかなぁと思うけど。ところでよ~く浴槽を見ましょう、激アツ湯が直接注がれる湯船とそれがオーバーフローしている湯船で湯色が違います(上のアイコン写真でわかるかな?)目の前で色が変わっていくのが分かるって貴重。もちろん激アツ湯の方がトロトロ。つまり熱さと湯の新鮮さはトレードオフになっていて悩ましい。
 ついでに言っておくと、実は激アツ党(勝手につくるな\^^)の本拠地は他にあって、その名はゆわく温泉。建物に看板も出てないので行きすぎてしまいそうですが、まあググったら出てきますよ。高温側の浴槽は50℃前後あるそうです。手桶で汲み出した湯はいっそうトロトロだった気がする・・・けど、入れませんでした。60℃以上になるとタンパク質は熱変成により壊れますので、もう重大災害発生必至の避難指示ゾーンです。
 なお、北薩の湯の街と共通する哀愁を帯びた駅前の町並みは、再開発でおとといできたばかりの造成中の新興住宅街みたいになってしまってます。駅を降りたところから期待が高まる温泉地だったのに残念至極。
〔2024.03更新〕

交通案内   →グーグルマップ

【JR湯之元駅】から 徒歩9分
  ◆  ◆  ◆
【JR川内駅】から
○〔川内駅〕→鹿児島交通 [50][51]鹿児島駅前行き 乗車 〔田ノ湯〕下車 徒歩2分
48分 850円

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