えびの地区 私家版 九州温泉道ナビ

えびの地区-私家版 九州温泉道ナビ

温泉道№155 京町温泉 京町観光ホテル ★★

温泉ガイド  →公式[京町観光ホテル]

 ひとつぐらい指定があってしかるべき・・・とぼやいていた京町温泉からはホテルの温泉が2021年に指定されました。しかしながら、温泉には触れない「緑ゆたかな空間で癒しのひとときを」という九州温泉道のキャッチフレーズは、意図不明。ひょっとして人工的なお庭の露天風呂のこと??? たしかに「宮崎初の温泉ソムリエ認定セミナー」の会場になったりと、温泉を魅力として発信することに熱心に取り組んでおられるようですが、それと九州温泉道指定はまた別の話では。(温泉ソムリエそのものも、3万円前後払えばだれでももらえる資格商法にすぎませんしね)
 これって旅行雑誌の特集「女性に優しいこころ使いのすてきな宿」にリストアップすべき施設じゃないかなぁ・・・? 掛け流しの温泉も悪いということではありませんが、「温泉道のスタンプが1つ増えた」以上のサムシングを感じることができず、九州温泉道としてはちょっと淋しい感じ。ストレートに言えば「選定委員のおすすめポイント」に、泉質についてコメントできず抽象的なことを書くしかないところは止めたほうがいいんじゃないかなぁ。
 ◇京町地区の温泉情報◇
 以前はすべて入るのが難しいほど公衆浴場があったのですが、2015年以降つぎつぎに廃業。数えるほどになってしまいました。その中のいくつか(旅館の立ち寄り湯含む)をピックアップしてご紹介しておきます。いずれももちろんかけ流し。旅館の立ち寄り湯も朝早くから夜遅くまでやっているのが特徴で、朝風呂文化が定着している鹿児島の影響を強く感じます。
・山麓温泉・・・京町温泉駅近の小さなお場。京町温泉の中でも熱め。営業時間が短縮され、17時過ぎに客足が途絶えると閉めているといわれてました。(16時頃は地元の客で混みます)もともとは自炊宿で、いまでも自炊宿泊を受け付けてくれますが、温泉が17時過ぎに閉まっちゃいますので、もはや湯治宿とは言えないですね・・・。朝7:00~夕17:00ごろ 入浴可
・山元温泉・・・こちらも駅からすぐ。旅館いこい荘が併営する公衆浴場で、どちらの名前の看板も掲げておりダブルネームとなってます。別棟の家族湯は廃墟となってますが、旅館側にも家族湯があります。朝7:00~夜23:00入浴可
・松尾旅館・・・昔ながらの小さな温泉旅館。褐色に染まった小ぶりの浴槽に湯が満たされています。1970~80年代ぐらいのお宿の雰囲気を味わえます(今風レトロモダンとかじゃなくてガチです)。朝10:00~20:00入浴可
・岡松温泉・・・京町温泉駅から徒歩18分。集落の中の共同湯。こんなところで湯小屋を見つけると嬉しくなっちゃう~という人向きの温泉。
・亀沢温泉・・・徒歩の場合は鶴丸駅下車の方が近い(徒歩16分)。こちらも集落の中の共同湯。「お湯は絶対に汲み取らぬ事 但しお産の場合はその限りにあらず」と掲示されているのが有名。このあたりのお年寄りは、生まれたすぐにここの産湯を浴びたんでしょう。ちょっとモール系。
〔2024.05更新〕

交通案内   →グーグルマップ

【JR京町温泉駅】から
○徒歩6分
  ◆  ◆  ◆
【高速バスえびのIC】から
○〔えびのインター〕→宮崎交通 京町待合所行き 乗車 〔京町待合所〕下車 徒歩4分
8分 390円 

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温泉道№097 (えびの温泉) あきしげゆ ★★★★

温泉ガイド  

 えびの周辺には温泉はいっぱいあるので、多分、温泉道施設でなければ行かなかったでしょう。・・・しかし、行ってみるとそこは別天地のようなところでした。
 北海道の開拓農家(?)のような、キャベツ畑の先に見える木造2階建ての建物がその「あきしげ湯」でした。「もうしめるところだったのよ、だれもいないからゆっくり入って」といわれた湯は、緑茶のような黄色に染まった、それはそれは美しい湯でした。
 「時間でも人が来ないときは閉めちゃうことがある・・・」と言われ少々肝を冷やしたのですが、温泉をあとに歩き出すと、人の大きさが豆粒のように小さくなるまで手を振って見送ってくれました。心も身体もすっかり休まる湯です。(時々、もうしまってて入れなかったという書き込みを見ますので、そんな方は落胆で疲れが倍増したでしょうけど)
 醤油の木樽の露天風呂がトレードマークのようになっていましたが、2013年の4月に老朽化により引退。「木樽を使ったのは昔は珍しかったけど、今はあちこちで聞くようになったのでまた木樽では面白くない。かといってポリバスなんかでは、うちの風景に合わないと思ってねぇ・・・」といろいろ考え、農業用のプラ桶を採用。排水口は後付けで付けてもらったんだそうで。
 以前に比べて小ぶりになった分、数が4つに増え(うち1つは水風呂)、「先に人が入っていると、樽は大きくても入りづらかったけど、増えてよかった」と地元の方には好評だそうです。木樽でなくなったのはちょっと残念だけど、野趣あふれる感は健在でした。建物の梁に使ってある木は、じぶんの林から切り出したものだそうです。湯上がりには広間でゆっくりくつろいでみては如何?
 ちなみに16時はしめちゃう時間で、15時前には入浴受付終了になってますので注意してくださいね。また、季節によってまわりの畑は、キャベツ畑は、トウモロコシ畑だったり、いろいろ変化しますので、農作物の記述はあてにしないで。
 ともかく最優先で訪問すべき、宮﨑の九州温泉道指定施設と言っていいかと思います。
〔2024.05更新〕

交通案内   →グーグルマップ

【JRえびの駅】から
○徒歩54分
  ◆  ◆  ◆
【高速バスえびのIC】から
 えびのJCTに高速バスのバス停があったらいいのですが、ここはインターチェンジ出口まで降りてきて停まるので、あきしげゆに行くには逆に遠くなってしまうんですねT^T
○徒歩51分 ※グーグルマップで示される高速道路に沿ったルートは、民家もないほぼ淋しい山道となりますので、ご注意を。
 九州温泉道指定施設の加久藤温泉までは徒歩34分

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温泉道№200 加久藤温泉  ★★

温泉ガイド  

 カクトウって聞き慣れないかもしれないけど、実は加久藤カルデラ(=加久藤盆地)は湧水町栗野から小林市境までにわたっており、かなりデッカイ範囲をカバーする地名。高速道路の人吉~えびの間のトンネルの名前も加久藤トンネルだし、えびの駅も1990年までは加久藤駅でした。大昔(何万年前といったスケール)は水が溜まっていて古加久藤湖というカルデラ湖だったそうで、今もそのままだったら全国レベルの観光名所になってますよね、多分。
 さて、その名を背負った加久藤温泉は、6月下旬~9月中旬は、38℃の非加熱源泉浴が楽しめます。私の訪問時には、黒い藻のようなものが湯船の底に溜まってましたが、あれは湯の花?
 この施設、検索するとヒットしてくるのは「鯉料理」のことばかりで、泉質に触れているものはほとんどないですね。実際のところ、バリバリ(?)の単純泉で、無色・透明・無味・無臭。夏期でなければ加温まで必要となると、正直言って温泉としての浴感はありません。こういうお湯は九州温泉道に指定せず、「ちょっとひなびた温泉みつけちゃった。一軒宿で良い感じだったよ~」と、訪問された方の心にとどめておくのがいいように思いますが。
 追 指定除外となった吉田温泉情報
 えびの駅から反対側に位置する吉田温泉亀の湯が、休業によって指定除外になったのは残念。売りに出されたようですが買い手がつかなかったようです。もう一軒の鹿ノ湯も休業(事実上の廃業)し、倒壊寸前の自炊宿が並ぶさまは過去帳入りしてしまいました。なお、吉田温泉にはもう1軒、外来入浴を受けない旅館伊藤があり、そちらは盛業中のようです。
〔2024.05更新〕

交通案内   →グーグルマップ

【JRえびの駅】から
○徒歩37分

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温泉道№138 白鳥温泉 下湯 ★★

温泉ガイド  →公式[白鳥温泉]

 温泉に入れて、食堂もあって、広場もあって、お安くケビンに泊まれるところですが・・・。70℃の自噴泉ながら、単純温泉でかなり加水しているため特徴のない浴感になってしまっています。むし湯もついているけど、上湯に比べるといたってフツー。悪いところではないけど、九州温泉道公式の紹介文が「自然に囲まれた温泉で思いっきり羽を伸ばそう!」ってなってるあたりからも、指定根拠が少々「?」な気がします。どちらかというとキャンプ場に併設された温泉施設といった感じですね。
 ず~っと昔、吉都線の駅から路線バスがあった頃に泊まったことがありますが、バスがなくなってとんとご無沙汰です。再訪問にあたっては、えびの高原バス停から折りたたみ自転車で下るルートをとりました。
〔2024.05更新〕

交通案内   →グーグルマップ

【えびの高原バス停】から ※えびの高原まではえびの高原荘の記述を参考にしてください。
○徒歩2時間(8.4km)
【えびの上江駅】から
○徒歩2時間(8.7km)

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温泉道№137 白鳥温泉 上湯 ★★★

温泉ガイド  →公式[白鳥温泉]

 いったん指定除外になって、「白鳥温泉で2箇所はいくらなんでも過剰だと私も思ったよ~」と相づちを打っていたら、2023年に復活。スタンプラリーのボーナスステージなんでしょうかねぇ。
 さて、下湯よりこちらの方が宿泊は充実しており、泊まるなら6畳・8畳2間で岩風呂付の部屋が狙い目です。素泊まりですが一室11520円(3人まで)と昨今の物価をみるとオトクなお値段設定。自炊可で洗濯機・乾燥機も完備。併設の白鳥茶屋という食堂で、うどんや丼ものも食べることができます。
 源泉は50℃とちょっと低めになってしまっており、冬期は露天風呂は使用できない日々が多いようです。ただ施錠はされていないので、湯口に張り付いてぬる湯を楽しむことはできます。
 でもここのウリは、温泉よりも蒸し湯。露天風呂がある浴室と場所が別で、いったん建物から出て山の方にいきます。特徴はバケツ。入口にずらっと重ねて置いてあり、みんなそれに水を汲んでから中に入ります。蒸し湯の中では、その水を適宜頭や体にかけながら過ごす流儀です。人工サウナだと、機械が腐蝕するので水の持ち込みは厳禁だったりしますが、ここは地獄の噴気をそのまま使っているのでそんな心配は一切いらないわけですね。ちなみに、蒸し湯横の山道を5分ほど登ると地獄地帯を見学することができます。
 古い温泉本には、首から下を箱の中に入れて顔だけ出す拷問用具(^^;)のような蒸し湯の写真が載っていますが、とうの昔になくなったそうです。あれは息が楽にできて汗もしっかりでるので、なかなかいいんだけどなぁ。(同様の蒸し湯は、杖立温泉の泉屋さん等にあります)
 JRの駅から徒歩ってのは、ず~っと上り坂なので・・・ムリでしょう。私はえびの高原までバスで行って、折りたたみ自転車で豪快に下ってみました。徒歩でもハイキングとしては気持ちがいいコースになりそうです。ウォーカーには、こちらをオススメします。タクシー利用の場合は、サイトで案内しているえびの駅よりえびの飯野駅が便利。駅前にタクシー営業所があって常駐しています。
 昔は路線バスで行けたんですけどねぇ・・・と書いていたら、2018年にえびの高原から白鳥神社(白鳥温泉)行きの季節運行バス「りんどう号」が設定されました。2016年から白鳥温泉上湯・下湯とも宮崎交通が指定管理業務を受託しており、その関係で路線開設となったようです。
 ・・・しかし残念ながらタイミング悪くえびの高原に噴火警報がでて道路が通行止めとなり、長期運休中。宮﨑高越は2019年に白鳥温泉の指定管理業務からも撤退したため、再設定は望み薄かもしれませんが、現地のバス停は撤去されておらずあくまで「運休中」の扱いになってます。
〔2024.05更新〕

交通案内   →グーグルマップ

【えびの高原バス停】から ※えびの高原まではえびの高原荘の記述を参考にしてください。
○徒歩1.5時間強(7.2km)
  ◆  ◆  ◆
【えびの上江駅】から
○徒歩2時間(9.5km) 

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温泉道№225 えびの高原温泉 えびの高原荘  ★★★

温泉ガイド  →公式[えびの高原ホテル]

※九州温泉道指定施設ではありません
 正式にはいまでも宮﨑県営国民宿舎えびの高原荘。九州温泉道指定施設だったときは、「ピコラナイえびの高原」という名前でしたが、たぶん前の指定管理者が返上を申し出たため2023年度末にいったん休業。公募を繰り返したものの応募がなく、現在は第三セクター「小林まちづくり」がなんとか指定管理者となって再開しています。ただ、公式webのつくりも雑で、バタバタ引き継いだ感があふれており、食事付きで泊まるのはちょっと不安かも。
 営業不振の原因となった、えびの高原~小林をむすぶ県道1号の通行止めは火山ガスの濃度が下がらず全面解除の見通しは立たないようです。2024年5月現在、仲哀策として、土日の9:00~17:00の間のみ、車での通行が許可されてます。(バイク・自転車・徒歩・オープンカーは通行禁止)。
 さて、温泉のお話しを。
 宮崎交通が受託していた大昔からの「えびの高原温泉1号井」は、炭酸水素塩泉で金気臭を伴う暗緑色の濁り湯。源泉が39℃なので、たぶん浴用加熱で「普通湯」に供されています。一方、新しく掘削された2号井が秀逸。塩化物泉で金気臭が強く「ぬる湯」と「露天風呂」に注がれています。湯船は鉄分によって暗い飴色に染まっています。こちらが「ぬる湯」に注がれているということは、2号井の方が泉温が高く、逆に非加熱で注がれているようですね。
 露天風呂に入ると、しばらくすると冷気で表面にキラキラと光る油のような膜が張ってきます。かきまぜるとすぐに見えなくなるのですが、しばらくしてるとまた…。2月の訪問時、宿と同一経営のスケートリンクは、芋の子を洗うような大盛況。露天風呂にも歓声が遠く聞こえてくるほど。やがて雪が舞い始め、みるみる白くなっていく韓国岳を見ながらの入浴となりました。いや宮﨑で雪見風呂ができるとは。
〔2024.01更新〕

交通案内   →グーグルマップ

【(旧)霧島いわさきホテル(林田温泉)】から ※霧島温泉行きバスの終着点です。詳しくは新燃荘の記述を参考にしてください。
〔霧島いわさきホテル〕→鹿児島交通 霧島連山周遊バス 乗車 〔えびの高原〕下車 徒歩3分
行き 18分 410円
帰り 直行 18分 410円
帰り 高千穂河原経由便 62分 830円 

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