松浦(唐津・伊万里)地区-九州ローカルバス旅時刻表

松浦(唐津・伊万里)地区のバス旅

 松浦と名のつく郡は、佐賀県にも長崎県にもあって、佐賀は東西、長崎は南北が頭に付きます。
 実は佐賀県内では松浦地区という地域呼称はあまり使われることはなく、唐津市と東松浦郡(といっても玄発の交付金を分けたくなくて合併しなかった1町だけですが)の唐松地区、伊万里市と西松浦郡(こちらも合併して1町のみ)を伊西地区ということが多いようです。東松浦郡は松で、西松浦郡が西ですから、佐賀県人の感覚だと松浦の「本体」は唐津と言うことのようですね。

唐津市

 昭和バスのバスターミナルは「大手口」。イコール「唐津」とインプットしておきましょう。唐津駅から徒歩7分程度かかります。ほとんど福岡経済圏と言ってよく、唐津~福岡(天神・博多駅)間は高速バスが頻繁運転して筑肥線と対抗中。ちなみにJRの駅名を名乗るのを潔しよしとしないようで、用尺南=和多田駅、アルピノ前=唐津駅から徒歩2分となります。
 東松浦半島のバスはちょっと複雑です。同じ行先でも経由が違ったり、循環系統があったり、路線図では省略されている例外的な系統もいくつかあって、未だによくわけがわかんない・・・。注意深く検索すると、別ルートで早く着くバスが見つかることがあります。さらに、2014年に旧呼子町地区と旧肥前町地区の支線が大手口まで来なくなり、呼子地区は呼子、肥前地区(長崎県松浦市鷹島行きも)は入野または古保志気で乗換となったのにつづいて、2018年から玄海町地区も金の手で乗換になったのでさらにややこしいことに・・・。
 また、合併前の相知町のコミュニティバス「花タウンバス」は、愛称はそのままに昭和バス主体の路線として維持されています。
 唐津で、くんちの曳山展示場を眺めたら、コンクリートのなんちゃって唐津城もどき展望台(史実では天守閣はない)に登って町を見下ろし、呼子に行ってイカの活きづくりを食し、豊臣秀吉が文禄・慶長の役のときにつくった名護屋城の跡に設けられた名護屋城博物館か、玄海原発(バスの経由表示はずばり「玄発」、実際の最寄りバス停は「玄海エネルギーパーク」)に併設される玄海エネルギーパークなどの見学を組み合わせるとメジャーな唐津観光は完璧です。一方、静かに過ごしたい人は東松浦半島から渡る離島群をふらっと訪れるのもいいかも。また、以前は呼子から出ていた壱岐・印通寺へのフェリーは、より便利な唐津東港(JR東唐津駅と全然位置は違うので注意)から発着となっています。
 ちなみに、福岡から来るのであれば、昭和バス「からつ号」の往復と唐津市内(玄海町含む)の路線バスに乗れる唐津2dayフリー乗車券がオススメ。高速バス往復だけで2000円以上かかるのに、前述した観光ポイントへのローカルバスに乗り放題で2500円と破格のお値段になってます。

唐津市加部島

 東松浦半島の先端部、呼子沖に浮かぶ島々の中で唯一架橋されている島です。以前は唐津から直通のバスの設定があったのですが、いまは呼子で乗り換え。(バスは同じバスだったりしますが^^;)
 しかし、名護屋城博物館・呼子岬などの唐津半島の観光地にいくローカル支線ともども昼間は乗合タクシー化されたのを期に、ほぼ1時間間隔での運行と実は便利になりました。乗合タクシーで新たに設定されたバス停「風の見える丘公園」でおりれば対岸の呼子を眼下に見下ろし、意外にぺったんこで農地が広がっている島内も一望できます。

伊万里市

 西肥バスがメインですが、市の北東部は昭和バスが乗り入れてきており、両社の路線がからみあったような感じです。黒川では、昭和バス・西肥バスを(接続ダイヤになっているわけではないけど)乗り継ぐことができます。また長崎県松浦市福島へ乗り入れるバスが伊万里から出ています。
 伊万里と言えば、伊万里焼。唐津焼も有名ですが窯元が散在して訪問しにくいのに比べ、伊万里焼は窯元がバスの終点大川内山に集まっており、陶郷として好ましい佇まいをもっています。
 ちょっと気になるバス停が、炭山。実際は炭鉱跡があるわけではなく、斜面を登った棚田の途中の何の変哲ないところにポツンと終点のバス停があります。でも、バス停名に誘われた旅ってのもおつなもんじゃありませんか。
 ちなみに、福岡から来るのであれば、昭和バス「いまり号」の利用が現実的。からつ号の格安回数券に、乗り越し相当の現金を足して支払うこともできます。
 最後に、伊万里市東山代地区で地域が主体となって維持されているコミュニティバス「元気バス」を紹介しておきます。1冊1000円~2000円の回数券を事前に購入して会員にならないといけないため、スキモノ以外はわざわざ乗りに行くのは現実的ではありませんが、ユニークな路線といえるでしょう。なお、終点の川内野は松浦市コミュニティバスのバス停もありますが、ダイヤは接続していません。一方、後発の「波多津ふれあいバス」はネット上での情報が少なくよくわかりません。そのうちに調べてみますね。

有田町

 有田と言えば有田焼。ゴールデンウィークには有田陶器市号という臨時列車が博多から直通で運転されることで分かるように、九州でもっとも有名な陶芸の地です。JR上有田駅周辺に窯元は集まっており、ふだんは静かな無人駅なのですが陶器市期間中はリュック(陶器は重いので買い出しには必須)を背にした多数の焼き物ファンが行き交います。
 コミュニティバスは平日は町民の足を意識した路線設定になっていますが、日祝は、有田卸団地(有田陶磁の里プラザ)有田ポーセリングパークへのアクセスバスに早変わりします。(ただし有田陶器市期間中は道路が大混雑するのでコミュニティバスは全便運休になります)

松浦(唐津・伊万里)地区の時刻表

交通事業者名 主な自治体 主な結節点となる駅・港・バスターミナル(BT) 主なローカルバス旅 観光地
昭和バス
 
唐津市、伊万里市 大手口BT(唐津駅から徒歩6分)、伊万里駅、(唐津フェリーターミナル=)唐津東港(壱岐・印通寺行き)、(宝当桟橋・唐津城入口=)唐津港(高島行き)、(湊公民館前=)湊港(神集島行き)、(呼子=)呼子港(馬渡島・小川島・加唐島・松島行き)、(名護屋浜=)名護屋港(馬渡島行き)、(星賀=)星賀港(向島行き) 唐津城、呼子の朝市、呼子のイカ、名護屋城跡、七ツ釜、波戸岬、玄海エネルギーパーク、浜野浦の棚田
西肥バス
 
伊万里市、有田町 伊万里駅、有田駅 有田焼
唐津市乗合タクシー
唐津市 旭が丘線・大良線…唐津駅・大手口BT、浜玉循環線…虹ノ松原駅・浜崎駅、天川線…厳木駅 浜玉循環線…玉島神社
玄海町コミュニティバス
※町民以外利用不可
路線図
玄海町 金の手[昭和バス]
伊万里市コミュニティバス(いまりんバス)
伊万里市 市街地線・郊外線…伊万里駅、西部地区…浦ノ崎駅、北部地区…黒川・波多津[西肥バス]、東部地区…大川野駅
伊万里市東山代町コミュニティーバス(元気バス)
  ※要事前登録
伊万里市東山代町 (裏マックスバリュウ=)伊万里駅、川内野[松浦市CB]
伊万里市二里町コミュニティーバス(デマンドタクシー) ※要事前登録 伊万里市二里町 伊万里駅
伊万里市波多津町コミュニティーバス(波多津ふれあい号)
伊万里市波多津町 (ふれあい広場=)波多津[昭和バス]
伊万里市大川町コミュニティーバス(コミュニティすこやかバス)
伊万里市大川町 大川野駅
伊万里市黒川町コミュニティーバス(くろがわ号)
伊万里市黒川町 (黒川公民館=)黒川[西肥バス]
武雄市コミュニティーバス(温泉タクシー)
伊万里市桃川町、武雄市 JR桃川駅
有田町コミュニティバス
有田町 有田地区…有田駅、西有田地区…蔵宿駅 有田焼窯元、有田ポーセリンパーク、佐賀県立九州陶磁文化館
有田町デマンドタクシー
 ※要登録・要予約
有田町 有田駅
有田波佐見町乗合タクシー
 ※予約制
有田町、波佐見町 有田駅、有田波佐見IC[高速バス]、波佐見役場前[西肥バス] 陶芸の館、中尾山(波佐見焼窯元)

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