筑後地区-九州ローカルバス旅時刻表

筑後地区のバス旅

 狭い定義では筑前国に属する朝倉地方は筑後に入れないんですが、このページでは広義の筑後地区ってことで行きますね。

久留米市、小郡市、大刀洗町

 実は福岡県はかつては全国4位の酒処だったんですが、ブランド力がないため専ら大手酒造メーカーに桶買い(相手のメーカーの銘柄として販売)されてたんですね。そのため日本酒の消費量が減るとみるみる生産量が減り、いまや全国20位にまで転落(それでも九州では断然トップ)。しかし、これではイカンと自らのブランドで奮起した酒蔵が出てきて、実はここ数年福岡の生産量は微増傾向。そして、その酒蔵が一番集まっているのが実はここ久留米の城島地区です。年に1回の城島酒蔵開き以外でも、雰囲気を味わうことはできるので足を向けてみてはいかがでしょう。なお、その他にも八女・浮羽や甘木・朝倉地区にも酒蔵が点在しています。県内の酒蔵マップはこちら
 その他の散策ルートとしては、久大線の駅もある筑後草野の町並みもお勧め。また、草野町から東へ続く、久留米市と合併した田主丸町南部にある山苞(やまづと)の道も魅力的です。
 隠れたポイントしては、世界文化遺産に登録された長崎の教会の多くを手がけた鉄川与助の手による今村天主堂。2019年10月にバス路線が新設されました。福岡県民は、長崎の離島に教会巡りに行く前にまずここに足を運びましょう。

朝倉市、うきは市、筑前町、東峰村

 甘木はなかなかに交通の要衝となっており、西鉄、甘鉄の2つの駅のほか、西鉄朝倉街道・JR二日市駅や博多駅、田主丸駅へのバス路線が発着しています。また東峰村(小石原)への乗り継ぎポイントとなる杷木BTは、日田行きの高速バスが停車するので便利です。
 さて、朝倉市いちばんの観光スポットは小さな城下町である秋月。甘鉄甘木駅から、西鉄バスの廃止代替になっている甘木観光バスでむかいます。紅葉の季節はとんでもなく道路もバスも混み混みになります。筑前の小京都ともよばれ、町中の散策は気持ちいい。廣久葛本舗で葛きりを食べるのは必須です。また原鶴温泉は豊富な掛け流し温泉が目白押しで、中州に位置する温泉は無色透明なのに、両岸の温泉は淡褐色の濁り湯と、両方が楽しめるのも楽しい。朝倉市乗合タクシーで登ったところにある美奈宜温泉は、ありがちの日帰り入浴施設ながら微かないおうの香りが楽しめ飲泉もできる良泉。上流のロックフィル式ダム寺内ダム(甘木水の文化村を併設)とあわせたワンデイトリップに好適です。
 東峰村は、小石原村と宝珠山村が合併してできたもので、小石原焼は福岡県ではそれなりに有名で、窯開きの時期には福岡から直通バスも出ます。飛び鉋(かんな)の技法でつくられた焼き物は素朴で美しい。なお、JR日田彦山線から転換されたバス路線「ひこぼしライン」は、村の東端をかすめていくだけなので、訪問には使えません。西鉄バス久留米の利用となります。

 一方、筑後川南側に位置するうきは市は、白壁の筑後吉井の散策が楽しい。春にはおひなさまめぐりも行われます。

筑後市、八女市、広川町

 八女市は福島町が市制施行したので、いまでも中心部のバス停は西鉄バスが西鉄福島、堀川バスが福島となってます。お互いに100mも離れていません。両バス停の近くに、神社の境内が商店街になっているという珍しい土橋市場があります。
 農産物などで地名がブランドとなっていた星野村は、合併後も八女市星野村を名乗ります。お昼は茶の文化館で抹茶体験、夜は天体望遠鏡を備えた星の文化館に泊まって宿泊者のみが参加できる星の観察会に参加がフルコース。ただ、以前は星の文化館にびっくりするレベルの本格的フランス料理レストランがあって、もう大満足だったのですがいまは閉店してお弁当になったのが大残念。
 堀川バスのバスターミナルもある八女市黒木町は、かつては国鉄矢部線の終着駅があった山間の町で、大きな藤棚が有名。オンシーズンには藤棚は宴会する客でいっぱいになります。さらに、八女市で一番奥に位置する矢部村も、やはり合併後も八女市矢部村として観光アピール中。なんかこのあたり好きなんだよなぁ・・・。

柳川市、みやま市、大川市、大木町

 柳川と言えば、映画「柳川掘割物語」で有名になった川下り。エンジンを積まず、船頭さんが長い竹を川底に刺してぐぐっと押すと進むどんこ舟は風情満点・・・なんだけど業者が乱立して客引きがうるさい。正直、粗悪な業者もいるので有名なところを選びましょう。川下りの後は、柳川藩主の別邸御花で優雅に食事をするか、有明海の珍味がてんこ盛りの夜明茶屋がお勧めです。
 大川市は家具の町。市としての生産高は全国トップですが、高級家具にシフトした愛知と比べて従業員の平均賃金は6割というのが厳しい。いまブランド家具への転換を進めているところになります。市内にはたくさんのショールームがありますので、目を肥やしに行ってみては? 旧国鉄佐賀線の筑後川昇開橋はいまも稼働中。橋のたもとには大川昇開橋温泉があり、露天風呂から昇開橋を望めます。橋を渡った対岸には佐賀市営バスのバス停があり、乗り継いで佐賀駅に向かうコースがオススメ。

大牟田市

 大牟田市は、熊本県荒尾市と双子都市の関係にあり、福岡県で最後まで残った三池炭鉱の街でした。世界遺産として旧三池鉄道跡や旧宮原抗、旧三川坑、そして積み出し港である三池港が一気に指定され、にわかに観光モードに。ローカルバスを駆使して世界遺産めぐりは如何でしょうか?
 余談ながら、かつて炭鉱盛業中の大牟田市がどんだけ光り輝いていたかというと、市が動物園を持っているということで分かるかと思います。え?わからない? 動物園の維持費というのは半端なく、福岡県で公営の動物園を持っているのはあと福岡市だけ。久留米市や北九州市(※西鉄が経営していたものをのちに三セク化)にもないんですよね。九州ではほかにあるのは熊本市、宮崎市、鹿児島市だけなんですよ!!!

筑後地区の時刻表

 
交通事業者名 主な自治体 主な結節点となる駅・港・バスターミナル(BT) 主なローカルバス旅 観光地
西鉄バス久留米・西鉄バス大牟田 久留米市、小郡市、朝倉市、筑前町、うきは市、八女市、柳川市、大川市、大木町、大牟田市 西鉄久留米駅、久留米駅、西鉄小郡駅、(朝倉街道駅)、甘鉄甘木駅、西鉄甘木駅、杷木BT、西鉄柳川駅、大牟田駅 石橋美術館、今村天主堂、朝倉三連水車、原鶴温泉、筑後川温泉、吉井町並み、小石原焼、恋木神社、柳川川下り、御花、旧三池炭鉱
堀川バス 柳川市、八女市、筑後市、広川町、久留米市 羽犬塚駅、(福島=)西鉄福島[西鉄バス]、西鉄柳川駅、瀬高駅、西鉄久留米駅 べんがら村、星の温泉館、日向神ダム、(平山温泉)、柳川川下り、久留米温泉
JR九州バス(ひこぼしライン) 添田町・東峰村 添田駅、宝珠山駅=宝珠山駅[西鉄バス]、夜明駅、日田駅
甘木観光バス 朝倉市、久留米市 甘鉄甘木駅、西鉄甘木駅、(甘鉄)太刀洗駅、田主丸駅、(甘木中央=)甘木BT[西鉄バス]、甘木インター口[高速バス] 秋月城趾、だんご庵、キリンビール福岡工場
久留米市コミュニティーバス(よりみちバス) 久留米市旧北野町、旧城島町 北野地区…(コスモすまいる北野≒)(西鉄)北野駅、(西鉄)古賀茶屋駅、(西鉄)大堰駅、(西鉄)大城駅、高良[西鉄バス]、城島地区…(城島総合支所≒)城島新町[西鉄バス]、(西鉄)犬塚駅、江見[西鉄バス]
北野地区…北野(大城)温泉、城島地区…城島(青木)温泉
小郡市コミュニティバス 小郡市 西鉄小郡駅、(西鉄)三国が丘駅、(甘鉄)今隈駅 小郡温泉あすてらす、九州歴史資料館、小郡市埋蔵文化財調査センター
小郡市乗合タクシー(のるーと小郡)
※要事前登録・要予約
小郡市 三国が丘駅、西鉄小郡駅、甘鉄小郡駅 あすてらす(温泉施設)
小郡市乗合タクシー
※地元住民のみ
小郡市 (甘鉄)松崎駅、西鉄小郡駅
朝倉市コミュニティバス ※一部、要予約
朝倉市 比良松[西鉄バス]
朝倉市乗合タクシー
※要予約
朝倉市 甘鉄甘木駅、西鉄甘木駅、(甘木中央=)甘木BT[西鉄バス]、十文字[西鉄バス]、杷木[西鉄バス・高速バス] 美奈宜の杜温泉、甘木水の文化村
筑前町オンデマンドバス(チョイソコちくちゃん)
 ※地元住民のみ
筑前町 篠隈[西鉄バス]、新町[西鉄バス]、(甘鉄)山隈駅
うきは市コミュニティバス(うきはバス)
うきは市 JR筑後大石駅、JRうきは駅 筑後川温泉
うきは市乗合タクシー(小塩・妹川のりあいタクシー)
うきは市 うきは市民センター(西鉄バス[浮羽発着所]より徒歩2分) 調音の滝
みやま市コミュニティバス(くすっぴー号)
みやま市 瀬高駅、JR渡瀬駅、西鉄開駅、西鉄江の浦駅、船小屋[西鉄バス]※新船小屋から徒歩連絡 長田鉱泉場、船小屋温泉
柳川市コミュニティバス(べにばな号) 柳川市 (柳川)市役所前[堀川バス・西鉄バス]、(京町商店街=)京町[西鉄バス・堀川バス]、(保養センター≒)かんぽの宿柳川[堀川バス]、(中島商店街≒)西鉄中島駅
筑後市コミュニティバス(しもつま福祉バス・古賀福祉バス)
※地元住民のみ
筑後市 羽犬塚駅
八女市乗合タクシー
※要事前登録・要予約
八女市 八女・立花地区…福島[堀川バス]、西鉄福島[西鉄バス] 黒木・上陽地区…黒木[堀川バス]
広川町乗合タクシー(ふれあいタクシー)
※地元住民のみ
広川町、八女市 福島[堀川バス]、西鉄福島[西鉄バス]
大牟田市乗合タクシー
※地元住民のみ
大牟田市 三池新町[西鉄バス大牟田]、末広町[西鉄バス大牟田]

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