熊本県 私家版 九州温泉道ナビ

熊本の温泉旅

 肥の国は、火の国。
 由来には諸説あって、火山があるから「火の国」というわけではなさそうですが、まあ、おいときましょう。やっぱり火山=温泉です。長崎の雲仙、熊本の阿蘇、別府、このラインあたりから南はまさに温泉九州です!
 特に熊本県は温泉を大事にしている県で、温泉施設には、いわゆる温泉分析表だけではなく湯遣いをわかりやすく記したピンクの枠の表示が貼られています。温泉の温度、湧出量、掛け流しの有無はもちろん、加水、加温、新湯との入れ替わり状況、浴槽の清掃、消毒まで一目瞭然。これが大半の施設に掲示されており、湯めぐりの大きな指針となっています。熊本県の折り紙付きの温泉群、ぜひ楽しみましょう。
 なお熊本の温泉をめぐるときに必見のサイトが熊本県温泉協会のホームページ。熊本県で温泉巡りをするときにみかけるあのピンク枠の温泉掲示証がすべて掲載されているんです! ここをみれば、その温泉がかけ流しかどうかはもちろん、加水・加温・消毒の有無、新湯との入れ替わり状況から、湧出量までともかく一網打尽。熊本県保健福祉部薬務衛生課の中に事務局があることでわかるように、内容は正真正銘だモン。手作り感あふれる「ホームページ」ですが、これより優秀な温泉情報サイトはありませんよ。

温泉手形などのある温泉街

 温泉手形の元祖とも言うべき、まずは黒川温泉入浴手形。「三十軒の宿と里山の風景すべてを『一つの旅館』として考えて」もてなすというポリシーに裏打ちされています。26の湯から3湯選んで1500円。各旅館が情緒あふれる湯船を有しており、他の温泉街だったら1000円ぐらい取られても文句は言えない温泉が目白押しです。
 最近、注目度アップの熊本都市圏に位置する植木温泉には、植木温泉湯めぐり入浴券4枚綴り2000円が設定されています。温泉観光旅館組合が、公式サイトに入浴可能施設・入浴可能時間を毎週アップ。あたりまえの情報なんだけど、これができている観光協会、ほとんどないですよ! スバラシイ!! 入浴券がつかえる施設が4つに減っちゃったのは残念ですが・・・。各旅館はもちろん、旅館組合や道の駅「すいかの里うえき」でも購入できます。
 菊池温泉周湯券は3枚セットで1500円。こちらは3人で使うこともできます。対象はぜんぶで7軒。各旅館では購入できず、菊池観光物産館などまで出向かなければいけないのはちょっと不便。
 海辺の日奈久温泉にも湯めぐり手形1200円が。こちらも1人で3箇所、3人で1箇所どちらでも自由に使え、しゃもじ型と孫の手型のいずれかをチョイスでき旅の記念にもなります。観光案内所か金波楼で販売しています。

温泉巡りに便利なきっぷ

 熊本でなんと言っても便利なのは、わくわく1dayパス。バス車内でも発売しており、県内版(他に区間指定券あり)は、産交バス、熊本都市バス、熊電バス(益城地方の熊本バスのみ不可)に乗り放題で2000円の破格値。なお、特急バスや高速バス、快速バスには乗車不可です。産交バスの都市間バスは、だいたい「快速」になっているので注意。
 菊池温泉に熊電バスで行くなら、熊本市内と菊池温泉を結ぶ路線網を持つ熊電バス1日乗車券と、菊池温泉周湯券3枚がセットになった周湯券付乗車券2500円。スマホのLineで購入できるんですが、周湯券は菊池観光協会で引換えなければならないのがイマヒトツですけど。
 天草に特化したあまくさ乗り放題きっぷは、2日用4280円、3日用5400円の2種を発売中。熊本~天草を結ぶ快速天草号(往復割引運賃3980円相当)に数百円のプラスで島内の路線バスが乗り放題なので、かなりオトクです。熊本市内からの足としてJR三角線利用を併用する場合でも、オトクになる場合が多いのでちょっと計算してみましょう。

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