九州ローカルバス旅時刻表

日田玖珠地区のバス旅

日田市

 日田市街地は、コミュニティバス、日田バス、大交北部バス、そして福岡からやってくる高速バスの路線が入り乱れており、バス停がそこここにある印象があります。2015年から高速バスで市街地のみの短区間利用([日田バスセンター]~[城内・豆田入口]など)ができるようになったのは便利かな。一番の見どころ豆田町は、あの狭い通りを突き抜けて通る日田市コミュニティバスの他、東隣の上町通りの大交北部バス([上町通り]など)や、さらにその東隣の市役所前の大通りを通る高速バス([城内・豆田入口]など)の利用も考えましょう。
 河畔の三隈温泉は循環湯が多く泉質は今ひとつですが、川の中州に位置しコミュニティバスも乗り入れるかんぽの宿は、露天風呂だけは掛け流しのようです。ちょっと手前には売水メーカーの観光売店があって、引退したブルトレの車両が展示されてます。少しバス停から歩くけど、琴ひら温泉はこぎれいで観光旅行中の万人におすすめできます。一番好きなのは、合併して日田市になっちゃった天ヶ瀬温泉の川原の露天風呂群ですが・・・^^;
 ローカルバスの終点にたたずむ皿山の小鹿田(おんた)焼も、いいですね。重要無形文化財に指定されるとともに、窯元の風景が重要文化的景観にも選定されています。陶土を細かく砕くのに、水車と同じ水の流れを利用した唐臼という道具が用いられており、杵が陶土をつく音が日本の音100選にも選ばれています。
 コミュニティバスとは別にある日田市営バスは、合併した上津江村営バス・中津江村営バスを引き継いだもので、朝の一便をのぞいてデマンド運行です。前日までの予約に応じて当日の運行ルートを決めるのですが、「一日中走り回ってますよ」と運転手さん。デマンドバスとして、全国でも先駆的な存在で回数券も発売中。見所はなんと言っても、元鉱山の見学ができる鯛尾金山。いまでも(通行禁止ですけど)福岡県側の八女市矢部村まで水平坑道が伸びており、入口がのぞけます。ここにトロッコ走らせたら面白そうだけど・・・。トロッコはないので、かわりに福岡県矢部村の柴庵バス停(堀川バス羽犬塚駅から1時間30分)から、約8kmのピクニックで鯛尾金山まで来るのもオススメです。金山からはバスで津江温泉に向かい、1時間休憩してまたバスで日田バス停のある松原へ。そこで乗り継げば日田や杖立温泉に抜けることができます。なおデマンドバスの予約は早めにしておいたほうが、希望の時間に運行してくれますよ。

玖珠町

 高速バス玖珠インターで降りても駅まで徒歩15分ほど。まとまった温泉街はありませんが、駅から徒歩圏内にもポツポツと湯量豊富な温泉があります。
 詳しくは玖珠町商工会のサイトを見てもらうとして、住宅街の中にあるジモ泉(註:外来者も入浴可)のような「大鶴温泉夢想乃湯」、先生が退職金をつぎ込んでつくったという「万年(はね)の湯」、九州温泉道指定のアパート裏のちいさな小屋の良泉「北乃園温泉」あたりが比較的駅から近くてオススメかな。実は、商工会の他、観光協会や市もそれぞれ温泉案内をつくっているんですが、資料によって載ってない施設や廃業になったのに載ったままの施設(下河内温泉)があり、いまだに何軒あるのかよくわかんないんですが・・・。
 余談だけど、この日田・玖珠地区は、バス停の看板を待合室とか民家の軒先とかに直接打ち付けてある大分スタイルをよく見かけます。なんか、ローカルバスっぽい風景になるので好きだなぁ・・・。

九重町

 九重町には良い温泉があちらこちらにあり、九重九湯として親しまれてきたのに、最近、町が九重‘夢”温泉郷などという三セク温泉の集合体みたいな軽薄な名前に強制改名して、すっかり台無しに。なんでこんなことするんだろ。温泉地が九より多いからってことらしいんだけど。
 バス路線としては豊後森駅を始発とする、旧国鉄宮原(みやのはる)線に添う国道387号沿いには特色ある湯が目白押し。(ただ、2013年に鉄道廃止代替バスもさらに廃止になり、小国(宮原)には抜けられなくなりました、残念) イチオシは、壁湯温泉。川原に面した湯壺の底から湯が湧き出す足元湧出湯で、地元のじいちゃん、ばあちゃんが談笑しながら入っている混浴の素朴な共同湯です。なお、休日の昼間は見学にだけ来る観光客が出入りするので、時間帯を外すのが肝要。気になる方はとなりの旅館福元屋に、同様の足元湧出湯があるのでそちらを利用してもいいかも。さらに上流の宝泉寺温泉の石櫃の湯や、川底温泉(リニューアルされて綺麗になってしまったけど^^;)も大推奨。
 もう一筋のバスルートは、豊後中村駅を始発として、九酔渓、筋湯温泉、長者原に至る路線。こちらは道が未改良で温泉好きしか来ないため小さな好ましい温泉宿が点在しています。筌ノ口(うけのくち)や筋湯は、温泉が好きという人ならぜひ寄っておきたい。(余談だけど「温泉好きっ」ていって、実は旅館でご飯食べるのが好きなだけの人、結構いますよね^^;) このバス路線は日田バスから九重町のコミュニティバスへ転換されており、トップシーズンには夢吊り橋まではインバウンド客でかなり混雑しますので要注意です。さらに、2018年に一乗車500円という驚異のお値段に値上げ。隣のバス停でもこのお値段! 地域住民には一乗車300円になる3000円で10枚綴りの回数券をお買い上げいただき、外来の方からはガッツリいただこうということのようで、たぶん日本一高いコミュニティバスでは? インバウンド客からしこたま取ろうという魂胆と、英語も使わず「五百円!」って怒鳴り散らす運転手が、なんだが未開の国のぼったくり観光地っぽくなって残念。
 筋湯から長者原にかけては絶景路線なのでぜひ乗車をオススメしたいところなんですが・・・。飯田高原の観光拠点になる長者原(バス停名は〔くじゅう登山口〕)には、やまなみハイウェイ(と名前はすごいけど道幅は最近の国道以下)経由で、別府・由布院駅から黒川温泉にむかう産交バスの九州横断バスがあり、夏のシーズンには亀の井バスも乗り入れてきます。(かつては西鉄バスの直通便が福岡からあったんですけどね・・・)

日田玖珠地区の時刻表

交通事業者名 主な自治体 主な結節点となる駅・港・バスターミナル(BT) 主なローカルバス旅 観光地
日田バス
 
日田市、玖珠町 日田駅、豊後森駅 日田豆田町
玖珠観光バス
 
玖珠町 豊後森駅、(柿坂)、(守実温泉) 壁湯温泉、宝泉寺温泉
大交北部バス
 
日田市 日田駅、(中津駅)
亀の井バス
 
九重町長者原 ※季節運行 くじゅう登山口[九重町コミュニティバス]、(由布院駅) 長者原(飯田高原)
九州横断バス(九州産交バス)
九重町長者原 くじゅう登山口[九重町コミュニティバス]、(由布院駅)、(阿蘇駅) 長者原(飯田高原)
日田市コミュニティバス
日田市 日田駅、(杷木BT[西鉄バス二日市]) 豆田町
日田市営バス(津江地区)
 ※要予約
日田市上津江・中津江地区 松原[日田バス] 鯛尾金山
玖珠町コミュニティバス
玖珠町 まちなか循環バス…豊後森駅、ふれあい福祉バス…福祉センター前(≒豊後森駅) 旧久留島氏庭園(三島公園)
九重町コミュニティバス
九重町 豊後中村駅、豊後森駅、恵良駅、引治駅、くじゅう登山口[亀の井バス・九州横断バス]、九重インター[高速バス] 九重九湯、長者原(飯田高原)、牧ノ戸峠、龍門の滝

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